2015年4月25日土曜日

データ収集してわかったこと

 とあるオフィスでの話。

 そこの事務職のリーダー格の男は、事務所長付の秘書的役割をしていて、自分が一番働いているような顔をして、その言動もそれに沿うものだったらしい。

 ことあるごとに、自己正当化の言葉が歯切れよく、経営者もそれを信じ、疑うことはなかった。

 それに疑問を持った者がいた。

 こいつは本当は働いていないぞ

 その疑念が調査へ結びついた。

 その調査、なんと言うことはない、簡単なものだった。

 その事務所の事務職の作業は、ほとんどの場合、顧客に請求すべき経費が計上され、その経費をそのつど処理した事務職の名前を記入した上で、データーベースに記録されていく。

 疑念を抱いたその男は、データベースに裏メニューを追加して、各人の作業量を視覚化できるよう改造した。

 その結果、リーダー格の男は、他の事務職員の1割も作業をしていないことが判明した。

 こういう一つの穴が見えた後は、さらに多くの穴を発見するものだが、ここではそれを取り上げるのことはしない。

 ただ、経営者又は評価をする者は、しっかり見極めて判断しなければならない。

 人間関係や性格重視という点も否定はしないが、データーも軽視すべきではない。

 不公平感を生むと、それが後々に響くだろう。