匿名の場では嘘はつき放題
ネットの匿名性。これのおかげで、ネットには有能な人間のように見せる人間が増えた。その人の現実の姿を知ることができないから。
そんな匿名性の中でも、こういう主張をする人が出てきている。
「俺はハンドルネームもトリップもつけている。名無しのお前たちとは違う。」
しかし、ハンドルネームもトリップも、その発言に嘘がないことを担保するものではない。発言の連続性は認めることができても、結局名無しと大差が無い。
要は匿名だから、いくらでも嘘はつける。
その嘘もいろいろ。ありもしないものを作出するか、いくらかの事実に盛り付けて装飾するか。
匿名の書き込み、その真偽は発言内容の正確性や整合性から判断されるしかないだろう。そして、その中で嘘が暴かれる瞬間は面白いものだ。
有限会社の代表取締役
ある日のこと。ネットを見ていたら面白い人物がいた。
30歳くらいで、自分で有限会社を設立して、その代表取締役をしているとのこと。
有限会社は設立できなくなって久しい。まず嘘だと皆考えたようだ。
そして、取締役は何人だ?とか様々な質問をされて全然答えない。しばらくして、ネットで役員構成を調べたのであろう、後だし丸わかりな回答手段を採っていた。
肝心なものは個人情報や身元がばれるという理由で拒否。一応の言い訳が成り立つようなやり方だった。
鋭い質問が出される
皆嘘だとわかっているのだが、本人のみがばれていないと思い調子に乗っている状態。
周囲も加熱する。思いは、ただ恥をかかせてやろうということなのだろう。
ここで鋭い質問が出される。
「ではその有限会社の設立の定款を認証した公証人の名前を書いてみろ」
公証人は公の職務でその名前や役場が公表されている。ネットで検索してわかるのは現在の公証人についてであり、有限会社設立が可能であった頃の公証人のリストは出てこない。
但し、公証人の名前を書けば、それを基に当時の公証人であったかどうかについて、これを調べることは可能であろう。
公証人の氏名は別に個人情報ではないだろう。そしてその名を公表したところで身元がばれることも無い。
窮した代表取締役を称する男は、結局何も答えることができなかった。
そしてその後、この話題が出るたびに話を変えようと必死になっているこの男の姿が確認されている。